英検®はここ数年で大きく変化してきています。
英検®が2020年度における大学入試センター試験変革で、英語の学力試験に採用されるにあたっての改革というのが大きな理由ではありました。
実際のところは世界標準(CEFR)への適応と、試験自体の効率化が背景にあるものと思われます。この件に関しては英検®準2級と直接関係がないため、ここでは触れません。
いずれにしても英検®準2級の合否判定は、1次試験も自己採点できなくなっています。
2018年度の試験が終わり、ここで現状の英検®準2級の1次試験合否判定について整理しておきましょう。
ちなみに過去は1次試験の自己採点で60%の正答率たぶん合格。
70%だったらほぼ合格間違いなしでした。
現在は…
試験の正答率が、ある方法(非公開)でCSEスコアに換算されて合否判定されます。
準2級の1次試験(R・L・W)合格基準スコア:1322
1次試験結果のCSEスコアが1322以上であれば合格です。
しかしCSEスコアが1321なら不合格なのです。
ちなみに2次試験の面接も、最後はCSEスコアに換算され合否判定されます。
準2級の2次試験(S)合格基準スコア:406
そもそも、CSEスコアって何?
英検®準2級の試験の採点結果を、その試験の難易度などに左右されない物差し(基準)となるような数値です。
現在英検®では3級からどの受験級であっても4技能(R・L・W・S)で能力を把握するようになっています。
準2級もライティングテストが導入され1次試験では 3技能(R・L・W)の試験になっています。
しかし問題数には差があります。
R(リーディングテスト)は大きな問題が4問で問題数は37問あります。
L(リスニングテスト)は第1部から第3部までで問題数は30問です。
W(ライティングテスト)は問題数としては1問になります。
この問題の正答から、各技能ごとにCSEスコアに換算します。
換算するアルゴリズム(計算式、計算方法)は非公開なので不明です。
3技能(R・L・W)の CSEスコアは英検®準2級の場合600です。
Rは37問で600満点。Wは1問で600満点。
ライティングテストの出来が合否を左右する
と言われる所以はここにあります。
CSEスコアに換算するアルゴリスムは非公開ですが、英検®の説明では以下のようになります。
CSEスコアは試験後に全答案を採点 ⇒ 統計的手法(Item Response Theory)を用いてCSEスコアに換算
この「Item Response Theory」とは問題出題形式や難易度が異なる試験でも結果を比較することができる理論なのだそうです。
つまり英検®準2級の試験は毎回難易度が同じにはならないけれど、CSEスコアに換算することで、他の回の受験生の結果と不公平が無いような比較ができるということです。
CSEスコアについて、更に詳しく知りたい人は以下の英検®公式サイトのpdf資料をご覧ください(これが一番詳しく記載されているかと思います)。
ライティングテストはどうやってCSEスコアに換算しているのか?
そもそもライティングテストの採点自体どうやっているのか不思議に思われるかもしれませんね。
英検®準2級のライティングテストは、最初に以下のように採点されます。
内容を4点満点で採点:課題で求められている内容が含まれているか
構成を4点満点で採点:英文の構成や流れが分かりやすく論理的であるか
語彙を4点満点で採点:課題に相応しい語彙を正しく使えているか
文法を4点満点で採点:文構造のバリエーションやそれらを正しく使えているか
合計16点満点で採点結果が〇〇点となります。
この点数をCSEスコアに換算しますが、先ほどから説明しておりますように換算方法は非公開です。
ちなみに準2級のライティングテストのCSEスコアは600点満点です。
ライティングテストの採点は誰がしているの?
これ、学校の英作文の試験のように先生が採点しているわけではありませんよ。
と、今現在断言してはいけないのですが、少なくとも2020年までには完全に機械採点になります。
といっても特別心配することはありません。他の国ではすでに機械採点になっています。
機械採点とは、手書きの解答であればOCRといって手書き文字を認識して、それから分析、採点基準に照らし合わせて点数を付けることになります。
「私、字が下手なんだけど、どうしよう。」
大丈夫です。機械が読めないとお手上げになった回答は、人間の採点官がみてくれますよ。安心してください。
そうは言っても、丁寧に書きましょうね。
それに近いうちに、英検®準2級のテストもパソコンでマウスでクリック、ライティングテストはキーボード入力が主流になります。
詳しくいはこちらをご覧ください。